遠州 大本山方広寺


方広寺参道にて

甲斐の国を後にし、富士山をかすめて一路静岡へ。
浜松に近い浜名湖の北あたりに位置する、方広寺派の大本山方広寺を訪ねた。
私はこの方広寺には、はじめての訪問なのである。
以前から本などで見ていた参道の風景だが、初めてこの目でみると、想像より何倍もすばらしい。

石橋に並ぶ羅漢さん

参道の両側は木立に覆われ、清水が流れ、アルファー波のシャワーを浴びているようである。
居並ぶ羅漢さんたちも、涼しげに感じる。


そして、ここ方広寺の管長は、93歳のご高齢ながら現役の大井際断老師。臨済宗黄檗宗の各派の中でも最高齢の管長でいらっしゃる。
若い頃、花園大学で教鞭をとられていたこともあり、その後、妙心寺山内の四本庵の一つ、東海庵にも住されていたことがある。
この大井際断老師にも例のDVDにご登場いただこうというのが訪問の主旨なのである。


大方丈

係の僧に導かれ、とても風通しのよく涼しい書院に通されて、管長老師に相見した。
私の父を知っておられるため、そんなお話を少ししたあとに、件の話題を切り出すと……。
「われらも含め指導する者が居眠りをしておるから、こんな時代になったのだろう。大変いいお話であるから、老い先短い自分も遺言のつもりで話をさせていただこう。」
おどろくほどあっさりと、御同意いただいた。
どういうお話がいただけるか楽しみである。
撮影は9月の予定。

境内を流れる渓流にかかる橋