前回までにご紹介したアジャンタの石窟寺院郡は仏教の石窟寺院郡ですが、今回からご紹介するエローラは、仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教がそれぞれ造られた時代は違えども破壊される事なく共存し、そして残っているという、まれに見る石窟寺院郡です。
今まで私が旅してきたアジア各国では、王が変わる事でそれに伴い宗教もかわり、首を切り落とされた無惨な姿の仏像を多々見てきました。また、最近カンボジアでは、敬虔な仏教徒が迫害をおそれて埋めたとされる多くの仏像が発掘されました。
現在のインドは、宗教紛争が無い国とは言えないでしょうが、この遺跡に見るインドのいにしえの人々の寛容性からすると、本来のインドの人々の持つ性質なのではないか…などと考えたりします。
そういう意味では、八百万の神の国、そして仏教も大切に加護されてきた日本と、共通点を見出せる気がします。
前からいらっしゃるあの清々しいお姿は…。
インドで初めて見る仏教僧でした!!! 仏教発祥の地へでかけ、仏教遺跡を見るものの、現在のインドは国民の約90%以上がヒンドゥー教徒。お釈迦様ゆかりの地に行かない限り、仏教僧を見る事もまれです。今回の旅行でも、お姿を拝見できたのはこの一回のみでした。
お釈迦様の時代を彷彿させるそのお姿に感動していた私です…。