今年はお盆の前から雨も降らず、誠に暑いお盆であった。
私の自坊では、近隣の寺院との兼ね合いがあるので、毎年8月14日にお盆のお施餓鬼の法要を行なっている。もちろん、本来は8月15日に行なうのが正式だ。
8月14日にお施餓鬼を行なうために、うちの檀家さんたちは、14日を中日として、13日にお精霊さん(おしょらいさん)をお迎えし、15日の夕方には送り火をしている。
そういえば、去年の8/7のブログには、お盆の用意をする自坊の七日盆のことを書いていたようだ。もう一年がすぎさってしまって、今更ながら「光陰矢の如し」である。
さて、お盆には夕刻に墓経を誦むのだが、各家のお墓にはごらんの様な行灯(あんどん)が下げられ、夕方になると檀家さんが個々に訪れては行灯に灯をともして帰る。中には都会から帰郷した家族も賑やかに引き連れてお参りされているうちもある。
去年はよちよち歩きだった子どもたちが、元気に走っていたりすると驚く次第。
宗教行事とはいえ、古き良き風物詩である。
そういえば、市の市史編纂担当の方がカメラをもってやってきて、自坊の施餓鬼の様子を取材していかれた。
いつの日か、こうした行事も無くなってしまい、未来の人は市史をみて、「へぇ~、こんなことをやっていたのか」と言う日が来るのかもしれない。