禅堂の改装

禅堂

本研究所のある建物は無文館(名称は花園大学の元学長であり、本研究所の初代所長の山田無文老師に由来する)といい、花園大学との共用で2階が禅堂となっている。
一度に200人以上が坐れる広さを持ち、普段は実践禅学の講義や一般を対象にした早朝坐禅会で使われている。
休会となって20年以上経つが、研究所主催の金曜市民坐禅会がここで行なわれていた。この坐禅会は2しゅ(火+主)の坐禅の後、無文老師の提唱のテープを聞くのが定例で、2階から流れてくるテープの音声を聞きながら仕事をしていたことを懐かしく思い出す。
さて、この禅堂が現学長の肝いりでリニューアルされた。専門道場を模した造りとなり、前後に板戸や火灯窓が設けられている。単の数は少し減ったが、それなりの雰囲気を醸し出している。
大学の総合化が進み、花園大学も宗門以外の学生が殆どを占める。しかし、臨済禅を建学の精神に標榜するからには、全学生に坐禅を基本とした臨済禅の教えをしっかりと学んでもらいたい。新しい禅堂がその中心となることを願うものである。
禅堂