浄瑠璃寺 -平安の信仰を今に伝える九体仏-

九体の阿弥陀如来がおはしますことから、地元の人などからは九体寺(くたいじ)さんと呼ばれ親しまれている古刹、浄瑠璃寺(真言立宗)を訪れました。
白洲正子さんの著書でこのお寺を知ってからというもの、約8年前から「行ってみたい」と願い、漸くご縁をいただけました。
京都とはいえ、奈良にほど近い木津川市加茂にあるお寺で、訪れる人もまばらです。
ゆったりとした山を登って行った所に、このような寺院が…本当にお浄土がそこにあった…といった感のお寺です。

参道_浄瑠璃寺 門_浄瑠璃寺

参道も美しく、歩いていくだけで心清らかになっていくようでした。
三重塔_浄瑠璃寺

そしてまずは、薬師如来を祀る三重塔に現世における苦悩からの救済を願い…、


池からのぞむ阿弥陀堂_浄瑠璃寺

続いて、阿弥陀仏に来迎を願う。これが本来の礼拝の形なのだそうな。
池のむこうに阿弥陀様が…。ほんとうにあちらはお浄土のようです。
藤原時代に競って建立された九体阿弥陀仏ですが、現存するのはこちらのみとのことです。
阿弥陀堂_浄瑠璃寺

豪華な伽藍を誇るわけでもなく、ただただ信仰のためのお堂。このお堂は、九体の阿弥陀様のための厨子のようなもので、本来は中に入るものではないそうな。ですが、ありがたい事に中へと入り、御仏近く拝ませていただく事ができます。
立派な不動明王にもいたく心惹かれました。
周りの環境といい、本当に心から「あぁ、良い所だなぁ」としみじみ思い、何度もため息がもれるような素晴らしいお寺でした。今まで我々のために残っていて下さってありがとうございます…。
猫ものんびり_浄瑠璃寺

猫たちものんびり。気がやすまります。
燈籠_浄瑠璃寺 阿弥陀堂裏_浄瑠璃寺

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