京都は大山崎にあります、大山崎山荘美術館を訪れました。
現在、「青のコレクション-ピカソの青 モネの青-」と題した企画展を開催中(12/7まで)です。
「青」に焦点をしぼった展観、どのようなものか楽しみにでかけました。
本館はいつものように民芸の作家による染め物、陶器などから、青色が美しく表現されたものが選ばれ、安藤建築の新館に入った途端に、ピカソの「肘をつく女」に出迎えられ、衝撃を受けました。
さらに、今回展示されるとは知らずに先に進むと、ルオーの「聖顔」が。ピカソとモネという名前を前面に出した方がもちろん知っている人も多く、展観の目玉になるのでしょうが、私は是非ルオーの絵を皆さんに観ていただきたいと思いました。
私が初めてルオーを知ったのは、小林秀雄さんについての書籍を読んだ時でした。その後何度かルオーの絵を観る機会はありましたが、こちらでは全く周りに人がいない中で鑑賞でき、安藤建築の新館は、絵としずかに向かい合う事ができるよう考えられて、よく造られているな…と改めて感じました。
それにしましても、普段さほど考える事なく青空、青い海を観ていたりします。幻の花と言われるブルーポピーもまた青。そもそも私たちの住む地球が青。
「青ってなんだろう…」とぐるぐる考えをめぐらせる日となりました。
さて、ここ大山崎は、御存知、古くは応仁の乱、そして記憶に新しいところでは豊臣秀吉と明智光秀が天下争いの戦をした地。古戦場跡やその他寺社仏閣、またとても有名な妙喜庵にある国宝の茶室、千利休の待菴を見学(予約が必要)し、ハイキング気分で歴史や文化、大山崎山荘の美しいものを楽しみに来られると良い場所です。秋には紅葉の美しさもまた格別です。
新館への通路
テラスからの眺望。最近、大型店舗のやけに目立たんとする、地域性を考えない色が増え、景色が悪くなってしまい残念です。