庭の松 その1 -天龍寺-

松を倒します

黄檗禅師:「深山裏に許多(そこばく)を栽えて、什麼(なに)をか作(せ)ん」。(そんな深い山中に松を栽えて如何するつもりか) 
臨済禅師:「一つには、山門のために境致と作(な)し、二つには、後人のために標榜と作さん」。(1つには、この境内の境致を奥ゆかしくしていこうと思います。2つには、後輩たちの手本になるように植えておくのです)
山田無文老師『臨済録』-臨済栽松-より
上記の問答にもあるからか、禅寺には松が多い。
天龍寺では、近年松食い虫の発生が多く、今年に入ってから既に5本以上を切った。
100年以上の齡を重ねた立派な赤松も、ものの1時間もすれば姿を消してしまう。
毎年の手入れは大変で、目つみに始まり、葉つみ、剪定と大変である。
10月の開山忌を前に急ピッチで松の手入れをしたのだが、松食い虫以上に松は金食い虫である。


切る前
ビフォー。
切った後
アフター。
剪定中 7人がかり!
一本の松でも、これくらい立派な松になると7人がかりである。