金刀比羅宮参拝 -金毘羅さん参りその1-

さぬき富士を眺める

10月半ばの話になりますが、まだ秋も入り口の頃、思い立って金毘羅参りにでかけました。
金毘羅さんといえば、長い階段・歌舞伎などで有名ですが、その正体やいかに?!
寺なのか、神社なのか、はたまた修験道の地なのか?!何の知識も無く、なんとなく「一生に一度は」のキャッチフレーズ?にひかれてのお参りでした。
金毘羅さんの正式名称は、金刀比羅宮(ことひらぐう)。
そもそも最初は大物主神を祀り、琴平神社と称したそうです。
その後、本地垂迹説(ほんちすいじゃくせつ)をとり、金毘羅大権現と改称しましたが、明治元年に神仏混淆(しんぶつこんこう)が廃止され、元の神社へと戻ったのだとか。
明治時代の神仏混淆廃止がなければ、大物主神もおはしますれば、大権現もおはします、修験道の地としても栄えた、日本の信仰すべてを併せ持つ地だったようです。
旭社
旭社


本宮

私からすれば、一般の家庭内でも、仏壇と神棚を併せ持つのに、「神社なのか寺なのかはっきりしろ!」という方が日本の宗教史を見てみるとおかしい気がしますが…。
なんにせよ日本人にとっては「ありがたい地」である、金毘羅さん!
せっかくお参りさせていただいたのだからと、1700段以上もある階段を、登らせていただきました。
筋肉痛には悩まされましたが、心底気持ちの良いお参りとなりました。
美しい神殿 神殿へと続くわたり廊下
御旅所 ご神木

五人百姓

最後におまけ…。私が金毘羅さんで摩訶不思議に思ったもの。思わず「わ!金毘羅さんにも恐山のようにイタコさんがいるの?!」と友人に叫んでしまった上の写真の場面。
境内、しかも参道に堂々と傘を広げて、ひざ掛けをかけてただじーっと座っていらっしゃる様はもうそれとしか思えなかったのでした。
が、全く違いました。これは、五人百姓(神事でのお役名らしい)といって、本来商売禁止の境内において、昔からの神事への功労により特別に境内にて金毘羅名物の「加美代飴(かみよあめ)」を売る事を許された、由緒ある5店の商家の方たちです。柚の薫りがほんのり漂う手作りのべっこう飴、ありがたくいただいて帰りました。