魅惑のへたり達磨 -金毘羅さん参りその2-

参道

へたり達磨 へたり達磨

さて、金毘羅さんの参道には、数々のお土産物屋さんが立ち並んでいます。
いにしえの人々も、お参りとはいえ同じような思いでこの階段を登ったのだろうか…と、わくわく。
その中で私が今回、その仕事の素晴らしさに魅了されてやまなかったのが、【讃岐一刀彫宗家 山中象堂】さん。
まずは上写真のへたり達磨の素晴らしい彫りと、その意匠にくぎ付け。お参りを忘れて覗き込んだものです。その他あまりに素晴らしい作品が多々あるので、とにかくお参りに行って、後からまた来ようということに……。
【へたり達磨について】 〈山中象堂さんの説明文引用〉
へたりとは辞書に依れば(へたばる、よわる、すわる、疲れて平たく座す)と記されて居ますが、この達磨は大地へ腰を落着け慎重に計画性を以て思索的に又他人に迷惑を掛けない様にするを良しとの意味をこめて当家の伝承図中より選択 現代風に改良讃岐一刀彫の特徴と味を最も良く生かした当家独特の製品の一つです。
とのこと。ご主人の話によると、昔、旭社などの彫刻を手がけた職人の夢枕に達磨さんが立たれて、「しっかり計画性をもち、事に励みなさい」とのお言葉をいただいたのだとか…。
ここで少し宣伝を…達磨さんの伝説といえば日本に数多く残っていまして、研究所からもこんな本が出ています。興味のある方は是非!


素晴らしい彫刻のお盆 達磨さんの盆
その他、お盆なども素晴らしく。達磨さんのお盆なんかも、禅寺にいいですねぇ…。

面の数々 尉
面の迫力もすごいものでした。

面取り達磨香合

さて、あれだけへたり達磨へたり達磨といいながら、今回どうしてもと求めたのは、この面取り達磨の香合。拂子まで持っていらっしゃいます。
皆さんも是非、金毘羅さんへお参りされた時は、美術館にいるのでは?と錯覚してしまいそうなこのお店を尋ねてみて下さい。職人さんの素晴らしい仕事に出会えます。