ティンプー市街地の丘の上に建つ見晴らしの良い寺。日本でいう-氏神さま-のような存在だそうだ。
子供の成長に御利益があるらしく、子供連れの参拝者が多い。
御本尊は十一面観音で、15世紀に建てられた古刹との事。宗教的な建造物は皆、赤と白の壁で統一されるらしい。外壁に見られる赤い塗装はケマ(Kemar)と呼ばれる。
上の写真では見にくいかもしれないが、ブータンでは、歴史的建造物を修復する際、屋根は伝統的工法でなく、トタン屋根にするらしい。
一瞬、「木材は豊富にありそうだし、豊富にあるからこそこの複雑な木造建築技術が栄えたのだろうに、なぜだろう・・・」と思った。しかしガイドの説明によると、伝統的な方法だと、使う木材の量が半端ではないらしく、自然破壊が進んでしまうためだとか・・・。政府の方針らしい。
学校でも自然環境保護については授業に組み込まれているらしく、国をあげて環境保護に取り組んでいるようだ。
しかし、ブータンの伝統建築の屋根は、木材を使って作った屋根だからこそ、気温の変化に対応しただろうし、外観の美しさもそれゆえのものがあった。この技術を使わなくなってしまえば、工法も廃れて、作る事の出来る職人はいなくなるのでは・・・と少し寂しい気もした。
日本の場合、社寺建築や、茶室建築などに、環境保護の為なるべく木を使わないなどという発想自体無いような気がする。ブータンが良いのか日本が良いのかなどとは一言では言えない、難しい問題だと思った。
寺院内の大きなマニ車。これを回してから参拝する。
外へ出てもマニ車。寺院でも町中の公園でも、マニ車はいたる所にある。
松林をよく目にする。松や杉の生えている山中をドライブしていると、日本にいるかのよう。
しかし!松かさが異様に長いのだ・・・。(N.K Wrote)