南禅寺にほど近い野村美術館にて、【開館25周年記念 館蔵名品展】が開催中(12/14まで)です。
さて、開館記念の名品展ということで、HPの出品リストをご覧いただければ、どれだけすごい物がお目見えしているかは一目瞭然です。
今回、同じくお茶をお稽古する仲間と瞠目しましたのは、野村得庵御自らが筆をとり書かれた、美術品台帳、および茶会記でした。台帳には、御道具の彩色絵から寸法、手に入れた経緯、値段、特徴までもが細やかに記され、さすがのものでした。そして、財界人としても活躍され、多忙であった翁がこのように自らが選び抜き慈しんだ道具に愛着を持ち、帳面にこと細かく書いているのを目にし、自分を省みて恥ずかしくなる思いでした。
「すごい人って何がすごいのか…って、こういうことがすごいのだ…」と思った次第です。