画・トーマス・カーシュナー師
大晦日といえば除夜の鐘。
昨年私は旅に出ていて、ヨーロッパでお正月を過ごしました。ものすごい爆竹の音、わいわいとにぎやかな人々の声、翌朝には河原にワインボトルなどが大量に散乱し、それを拾う為に元旦から清掃車がお目見えでした。厳かなクリスマスを過ごす分、新年ではじけるのでしょうか?!
はるかかなたの国で、毎年かわりばえのしない日本でのお正月、ことに大晦日には除夜の鐘の音を恋しく思ったものでした。
寒く暗い中、どこからともなくお寺さんから鐘の音が「ごーん、ごーーーん」と聞こえ始める。
「そろそろやな……」と暖かくして家族ででかけ、鐘を撞かせていただく。
朝はお屠蘇を若い者から…。前日はお寺へ出かけ、今度はお宮さんへ初詣。何日も続くおせち料理。いつも変わらぬお正月のひとこま。
「変」で幕を閉じた2008年。変わるも大事、変わらぬも大事。
皆さんは一年をどのように締めくくり、どのように新たな年を迎えられますか?
画 トーマス・カーシュナー師
『禅僧になったアメリカ人』のトムさんの画です。著書の中にもトムさんの自筆画がありますが、とっても素敵なのです!