今年もこの日が来た St. Valentine’s Day

梅

昨年もバレンタインデーにはこのような記事があがっていたが、また今年もこの“バレンタインデー”について一考察。
この不況にベルギー産の高いチョコなんて買っていられない!  あの人へも買うのならこの人へも…ときりがなく、意外にすごい出費…。えびで鯛を釣るなんて人もいるのだろうがそれも私には望めない。
と、なんとなくぐちぐちと思いながらも、やはりやめられない、絶対にやめない、やめる勇気もなんとなく無い義理チョコ配り。そもそも“義理”という言葉がよろしくない。
結局のところ落ち着くのは、「日頃お世話になっている方へ、その思いを託すのにちょうど良い機会ではないか。何も無い時に突然何かお贈りしてもかえって気を使われるし。やはりこれはすべき事なのだ。感謝の心とおもてなしの心はケチるところではない!」
といったところである。
日本古来の「道」とつくような習い事の世界でも、芸道の世界でも、何かと“ご挨拶ご挨拶”といっては、何かを贈り会ったり、相手を思って日頃の感謝の心を形にあらわす事は少なくない。
St. Valentine’s Dayも、そんな日本人の文化や、相手を思いやる精神、気質を受け継いで、もとの発祥なんていざしらず、西欧の風習なんてそっちのけで、日本独自の進化を遂げ続けているようである。
チョコレート会社の戦略として始まったとされる日本のバレンタインデーであるが、戦略だとすればこの日本人気質を大いにくすぐる素晴らしい戦略だと思う。私も無視はできない一人であるからだ。
海外の方達や、その気の無い日本女性からすれば「義理チョコなんて配るのはナンセンスだ」と言われても仕方ないこの風習であるのもわかるが、私としては「茶道やその他、道のつくようなお稽古をしていなくとも、日本人らしい“ご挨拶”の習性はこんなところで発揮されるものなのか……日本人とは愛すべき存在であるなぁ」とやはり日本礼讃なのである。
義理チョコは、単なる媚び売りではない!(や、色々あるでしょうけれども……)


さて、女性から男性への本命チョコ、義理チョコ、自分へのご褒美高級チョコ。昨年はこの自分へのご褒美チョコが流行っていたが、今年はとうとう西欧風に、男性から女性へもチョコを!との文言をよくみかける。その進化はとどまるところを知らない。
ちなみに、研究所の男性諸氏への今年の義理チョコ(と書くからいけないのですね、御礼チョコ)は、ちょっと意識も高く、フェアトレードチョコにしてみた。これでもかと押し寄せるヨーロッパの最高級チョコレートメーカーへの小さな反抗。
チョコレートの原料となるカカオを生産している国の子供達には、人身売買で連れてこられ、過酷な労働を強いられていたり、小規模な農家などは、安い価格でカカオを買いたたかれてしまう為、子供を学校にも行かせられないという。そして、カカオを生産しながらもチョコレートをまだ食べた事が無い子供達が多いという事をとあるテレビ番組で知り、ちょうどそんな時期にフェアトレードチョコを扱う店を知ったからである。
さて、今年のバレンタインデーもいよいよ明日。皆さんは如何されますか???