【東郡 パールシュヴァナータ寺院】 カジュラホその4 -インド-

アイシャドーを塗る女
有名な“アイシャドーを塗る女”

インド旅行記のつづきです。
世界遺産カジュラホの東郡、パールシュヴァナータ寺院をご紹介。
ジャイナ教の寺院で、10世紀半ばに建立されました。
見た感じはヒンドゥー教寺院と何ら変わらないようですが、違うところといえば、処々に祀られているティールタンカラ(祖師)像の存在です。
ジャイナ教の祖師像は、その派にもよりますが、無所有を戒律として定めているだけに、衣を身にまとってはいませんし、装飾品なども無い事が多いようです。
それにしましても、「宗教が違うのに、建物は一緒で本尊だけで見分けるの?!」と我々の感覚だと思いそうですが、カジュラホあたりの寺院群は、同じ建築家が設計し、同じ彫刻家によって造られたものが多いそうです。
土着の信仰の影響を色濃く受けて生まれたインドの各宗教は、そんな事は気にしないのでしょうか。ヒンドゥー教徒は我らがお釈迦様も、ヴィシュヌ神の第9番目の化身としてとても敬っています。何も知らなかった私は、初めてインドを訪れた際、ヒンドゥー教徒の女性がお釈迦様の涅槃像にキスをしてお祈りするのを見て不思議に思ったものでした。
上の写真は、ガイドブックなどには必ず登場する、“アイシャドーを塗る女”です。
10世紀のインド人がなぜこのような意匠を寺院に施したのか?と疑問に思いつつも、眺めているとなんだか微笑ましく、おおらかな気持ちになってくるのです。


パールシュヴァナータ寺院

本当に美しい寺院。そして民族衣装を着た美しいインド女性です。