さて、大山崎 ~山口晃展~ -大山崎山荘美術館-

さて、大山崎

この人(山口晃氏)の目から、世界はどのように見えているのだろう?!
と心から感嘆し、心から大いに笑い、楽しめる展観でした。
普段は静かなこの小高い山の上にある美術館も、今回は評判を聞きつけた人たちで大入り満員状態。
長年通っている美術館ですが、このように人で賑わっているのは初めて?でした。
茶や戦国の武将に縁深い大山崎の地。現代と歴史が交錯、茶道や華道などの日本の伝統、色々なものごとがシンクロしていて、既成概念なんて枠に捕らわれないはまらない、山口氏が生み出す作品は、次を観るのがワクワクして仕方が無い……。
少年の心を持ったまま…だけれども、膨大な知識量に裏打ちされたかのような作品に夢中になりました。


また、安藤忠雄建築の新館では、コンクリートの壁にできたシミやヒビなど、その表情を色々なものに見立ててスポットライトをあてて景色を見る…。という試みがなされていました。
大山崎→利休の茶室、国宝“待庵”もあるわけですし、茶人が茶碗の景色を見るように、安藤忠雄さんの建築にもそこに景色をみてとる…。なんという発想でしょう…。コンクリートの壁を楽しげに見ている山口氏の事を想像してしまいました。
と、ここまで書いて、読み直してみますと、一体何の展観?ですね。
是非実際に足を運んでみて下さい。
残念ながら行く事が叶わない方は、大山崎山荘美術館HPでお確かめ下さい。
「物をみる時、ただ見ていてはいけないなぁ。心の目も見開かねば。色々な視点から多角的にものごとを観てみなければなぁ…」と思いながらも、「でもこの人のものを見る目は、天賦の才能に違いないから私には無理だなぁ…」と、色々と考えさせられるのでした。
まぎれもなく、同じ世界に住む同じ人間のはずですが、違う世界に住んでいらっしゃるようにも感じました。おそらく、毎日楽しくて仕方が無いのだろうな…と。
3月8日(日)まで! お急ぎ下さい。
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