九品寺 -奈良県御所市-

九品寺 奈良県御所市

聖武天皇による詔にて行基が開基、また、空海が中興と伝わる九品寺を訪れました。
奈良にあるお寺は何気なく人々の生活と信仰にとけこんでいますが、驚くほど古く由緒あるお寺であったりします。
1558年より浄土宗の寺院となり、本尊は重文の阿弥陀如来坐像とのことです。
里を見守るように建つ寺は、とても静かで、聞こえてくるのは鳥の声と本堂からのお坊さん方による読経のみ。綺麗に掃き清められた境内はとても気持ち良く、深呼吸したくなります。
本堂裏からの風景
千躰地蔵を目指して裏山の方へと登っていく途中、本堂を見下ろす形になります。
美しい屋根瓦と、その向こうにひろがるまほろばの風景がたまりません。


地蔵
途中からずらっとお地蔵さんが並んでいます。

千躰地蔵

登りきった裏山の頂上に、千躰地蔵が祀られています。
このあたりの城主であった楢原(ならばら)氏が、南北朝の戦乱の際に南朝に味方し、朝敵と戦ったとの事。
その際に戦死した人の霊を慰めるため村人が奉納したものであるとか、身代わり地蔵であるとか。
番人です 何か?

この地方特有の灯籠でしょうか。石造りでなかなかみかけない美しい意匠です。
“森の番人”とはよく言ったもので、てっぺんにはみみずく?です。
なんとも愛らしい(いや、番人ですが)姿。特に後ろ姿がたまりません。
葛城古道を歩かれる際は是非お立ち寄り下さい。