標高3100メートルあるというこのドチュ・ラ峠を超えていく。
この峠には、反インド政府ゲリラをブータンから一掃する戦い(2003年)の戦勝記念として建てられた108のチョルテンがある。
ブータンという国から、あまり戦争や闘いなどは想像がつかない。
話は少しそれるが・・・
旅行者にとっては、「平和で、信仰心厚く、独自の文化を守っていて素晴らしい国」であるが、それが、様々な国の政策・歴史があってこそだというのは、帰国して、もっとブータンを知りたいと思うようになり、本を読んで知り得た。
国の方針がここまで美しく統一されているという事の裏には、抑圧される人々もいないわけではないという事だ。
ただ、いろいろな現実があり、それを知ったとしても、ブータンの魅力はやはり私を虜にするのだが・・・。
話は戻って・・・
峠への道のりでは、外国人は、許可証が無いとチェックポイントを通過できないようになっている事からも、個人でのブータン旅行が無理に等しいのがわかる。
-NOTICE-
ALL THE FOREIGNERS ARE REQUESTED TO PRODUCE THEIR TRAVEL DOCUMENTS HERE.
途中、川の流れを利用したマニ車を見かけた。
自然の湧き水や雪解け水が集まり、川となって流れ出てくる事を讃えているかのような、自然とお経が一体となっているかのような感じがした。
ダルシンやルンタと呼ばれる旗を風になびかせるのと同じような意味だろうか。
信仰・自然・人間が当たり前のごとく、乖離することなくあり続ける姿を羨ましく思った。
峠の茶屋からの風景。天上界にいるよう。
雨期なので、7000メートル級の山々は姿を見せてはくれない。
3100メートルという事で、やはり空気は冷たい。
チベット仏教の経文が書かれたダルシン。
マニ車と同じく、オン・マ・ニ・ペ・メ・フムと書かれている。
オン-天国、マ-修羅、ニ-人間、ペ-畜生、メ-餓鬼、フム-地獄。
すべての衆生が、六道輪廻の輪から解き放たれるように・・・との祈りが風に乗り、国中を・・・。
祈りや信仰が国中に溢れている国だから、こんなにも魅力的な国なのだろう。
標高が高いからか、わんちゃんはチベタンマスチフ系???
かなり気持ち良さそうに眠っています。