ブータンにはお墓が無い。
少なくなったが、少し前まではチベット仏教に見られる鳥葬なども地方によっては行なわれていたようだ。
現在では、荼毘に付され骨まで灰にし、川に流すらしい。輪廻転生が当たり前であり、また生まれ変わるのだから、先祖の霊や死者の霊を祀るという事はしない。
灰の一部は、上の写真に見られるように、土と混ぜて小さな三角錐型に固められ(焼いてあるのかも?)
山奥の道端の崖の窪みに置かれていたり、マニ車やマニ壁のそばにそっと置かれていたりする。
「ツァツァ」と呼ばれているようだ。功徳を積むためにこれを作って置いたりもするらしい。
いたるところで見つけられます。
人の身体が自然に帰るのであれば、廃墟と化した民家もそのようだ。
人が住まなくなった家は、雨風にさらされ風化し、自然へと帰っていく。
「ブータンの風景だ」と思えた。