“パラミタミュージアム”。
これを聞いて行かずにいられるでしょうか!おわかりになる方はすぐにおわかりになるでしょう!
般若波羅蜜多心経の、“波羅蜜多”のサンスクリット語、パラミタです。
一体全体どのような美術館なのだろう?!と興味津々ででかけました。
この美術館の名称は、メインコレクションである池田満寿夫氏による「般若心経シリーズ」から名付けられたとの事。私の中では池田満寿夫さんと言えば幼い頃にテレビみかけて、髪の毛が爆発していたという記憶しか……。芸術家でも、一体どのような作品をてがけているのかなどを知らずにでかけ、度肝を抜かれました。
「土と火が創造と破壊を繰り返す<陶>の世界に「輪廻転生」を感じ、仏教芸術が人々の意識のなかから消え忘れ去られることに危機感を覚え、-陶こそが般若心経にふさわしい-と考えた」と仰る池田氏の膨大な作品群。般若心経が生きて我々に語りかけてくるようで、土の風合いには、初期仏教の地、ガンダーラを彷彿させるものがありました。
開館直後に伺った為、まだ人もまばらで、友人と2人なのを良い事に、ああだこうだと話しながら夢中で拝見し、大ファンになってしまいました。
その友人からこのような記事が新聞に出ていた事を知らされました。
老松の斬新な試み!興味津々です。趣向をこらした茶会などにとりいれたら本当に楽しそうです。
それにしましても、このような美術館が人知れず地方に存在していたとは…。色々な美術館を訪れていますが、まだまだ開拓してゆくと興味深い美術館が多々あるのかもしれません。
また、こちらの美術館では、池田氏の常設展示の部屋がそのままコンサートホールにもなるようで、音楽会が開かれているとの事。お庭も広く、様々な木々、花々に出会えます。是非また訪れたいものです。
四日市周辺へ行かれる際は、少し遠回りしてでも訪れる価値ある美術館です(この美術館を目的に旅するのも有り!なくらいに素晴らしいです。近くに源泉かけ流しの温泉もありましたよ!)。
どちらかでお会いした事のある十大弟子…と思えば、かの薬師寺にあるものと同じで、彫刻家の中村晋也氏によるものでした。
ちなみにこのパラミタミュージアム、ジャスコ……今のイオングループ成長の一翼を担った、かの岡田卓也氏の姉にあたる小嶋千鶴子さんが私財を投じて創られたそうです。