禅文化研究所の学術顧問をお願いしていた、花園大学名誉教授・加藤正俊先生が、去る9月8日夕刻4時48分、心不全により鬼籍に入られた。享年80だった。
先生は、昭和4年、京都府与謝郡加悦町にお生まれになり、花園大学を卒業後、立命館大学大学院日本史学科修士課程を修了。その後、禅文化研究所資料室勤務、花園大学教授を歴任され、退職後は、禅文化研究所学術顧問として、今日まで研究を続けてこられた。
専門は日本禅宗史である。
著書は、『近世禅林墨蹟』臨済編1・2(思文閣出版)、『白隠和尚年譜』(同)、『円相―禅の究極―』(毎日新聞社)など、禅宗史に関わるものから、書画解説の類のものが特に多数あり、また『国史大辞典』(吉川弘文館)や『禅学大辞典』(大修館書店)の辞書執筆にも関わられた。
その功績は膨大なものであり、今更ながら、この学術分野における第一人者を失ったことは残念でならない。
研究所の仕事上においても、我々に判読できない諸々の墨蹟の解読などを、気軽に引き受けてくださった先生である。
ご冥福をお祈りする次第である。
なお、葬儀は下記の通りの予定で行なわれる。
通夜 9月10日 午後6時~
葬儀 9月11日 午前11時~
いずれも、先生のご自坊の嵯峨嵐山の金剛院にて。
葬儀などについてのお問い合わせは、花園大学 企画広報課(tel 075-811-5189)まで。