秋の風景 秋桜と彼岸花


秋空

秋を感じさせる夕方の空だ。
今年は、いつのまにか名づけられた、シルバーウィークなる長期連休があり、各地へお出かけになった方も多かったようだ。
私たち僧侶はお彼岸で、連休の恩恵を得て行楽に出かけるというようなこともなかったが、そんな中、愛犬の散歩にカメラを持って出て、実近にある秋を味わって一興としていた。

秋桜(コスモス)


「秋桜(コスモス)は、どうして宇宙(コスモ)という名前なのだろう」。確か、三島龍澤寺の中川宋淵老師が、このようなことを何かの本に書かれていたという記憶がある。秋桜を見て大宇宙を感じられたわけだろう。
そして秋桜の句をいくつか詠われている。
  みづからの 涼しき星に 遇いにけり
  コスモスに 乱るるさまの 夕明かり


夕陽を眺める向日葵(ひまわり)

遅咲きの向日葵(ヒマワリ)も、去りゆく夏を見送るようにして咲いていた。そんな向日葵の気持ちになれるかなと思い、向日葵の後ろからファインダーをのぞくと、またいつもと違った景色が広がっているように思えた。

彼岸花(曼珠沙華)

そして、お彼岸ともなると赤々とした炎のような花が、田畑の回りにお目見えする。曼珠沙華とも言われる彼岸花である。こんな群生もなかなか美しい。
ただ、彼岸花は有毒植物。食べると吐き気や下痢を起こし、ひどい場合は死に至るとも言われる。
田畑の回りに植えられて、モグラなどの小動物が入り込まないようにしたものだとか。

彼岸花

さて、長期休暇で行楽もいいが、お彼岸には、ご先祖のお墓参りもお忘れにならないよう。