連休の秋晴の一日、ふと思い立って、滋賀県と岐阜県の県境にある伊吹山(滋賀では最高峰の1377m)を登ってみようという気になった。
前にもブログで伊吹山の花畑を紹介したことがあるが、その時には車でドライブウェイを登ったのだが、今回は、麓から我が足で登ろうというのである。
そもそも、その前日にカーラジオを聞いていたら、伊吹山3合目付近に、ススキ野原が広がっているということをDJが言っていて、ちょっと登って写真を撮ってこようと思ったのがきっかけ。
だが、どうせなら頂上まで登山してみようかと思い、やおらリュックを取り出し、寒さ対策のウインドブレーカーや水・食料を詰め込んでの登山となったのである。
ここは実は25年ほど前の真夏に仲間と登ったことがある。が、そもそも登山自体が久しぶり。ところが、意外にも多くの人が登ろうとしているのである。登山道では、すれ違う人、追い越す人と必ず挨拶する。出逢った人の数だけ「こんにちわ」を言うというのも、普段ではできない感覚だ。
3合目付近では、確かにススキ野原に出迎えてもらった。真っ青な秋の空に、ぼんやりとお月様も浮かんでいる。
1時間半もかかっただろうか。やっと5合目に到着した。
この伊吹山は5号目までくらいは比較的なだらかだが、そこから頂上にかけて、斜面がきつくなる。この写真では大してきつくみえないが、なかなかどうして、ここからが大変だ。
老年のご夫婦の登山者をよくみかける。
面白いことに、だいたいが、奥さんの方が先を登っていて、ご主人が引っ張られるように後をついておられる。
5合目の休憩所で休んでいると、となりの老夫婦の会話が面白い。
「わしはもうここで休んでるわ、お前は行くんか?」
「もちろん」
「てっぺんまで?」
「そらそうやわ。あんた今日はいつもよりへたばってるね」
その後お二人がどうされたかは定かではないが、かくも女性は強い。
約3時間半かけて、私もどうにか頂上に到着。まずは頂上のお薬師さまにお参りした次第。
友達が琵琶湖畔でバーベキューを楽しんでいるというメールを携帯に受けながら、その琵琶湖を眼下におがむ。こちらの方が遙かに御馳走だ。