遠州龍潭寺


遠州 龍潭寺

奥浜名湖の北、井伊谷(いいのや)にある龍潭寺は臨済宗妙心寺派の寺院である。源義朝や源頼朝に仕えた井伊氏の菩提寺で、戦国時代に徳川家康に仕えた井伊直政は、彦根城主に出世している。直政の遺言により建立された彦根の龍潭寺は分寺にあたる。
奥山にある方広寺を訪問した帰途に立ち寄ってみた。売店もある広い駐車場は、平日にも関わらず、大型バスが何台も駐車している。聞けば舘山寺で開催されている花博とのタイアップで観光客が多く訪れるとのこと。
石畳の参道を進み、山門を入って石段を登ると正面に庫裡が見える。現在本堂は屋根の葺替え工事中で足場が組まれ全容を見ることはできない。本堂裏にある庭園は小堀遠州作。東海一の名園といわれている。多彩な石が配置されサツキとの組み合わせが見事である。まだ色づいていなかったが、どうだんが紅葉する頃も見てみたい。
同じ時期でも、大勢の拝観者で溢れ返る京都の観光寺院と違い、ゆっくりと拝観できるのが地方寺院の良さであろう。
遠州作庭