11月の中頃、京都を守る青龍(鴨川)の源流の地、北区雲ケ畑の志明院へお参りしてきました。
4月の大護摩會の際にはお忙しくなかなかお話できない奥様から、様々なお話をお聞きしました。
司馬遼太郎さんがこちらに泊まられた折の摩訶不思議な体験を宮崎駿監督に話したところから、『もののけ姫』が生まれた事。
都会にいると、さも人間のみが生きている!という感じでいばっているが、こういった山の中で過ごしていると、我々人間のみが生命体なのではなく、木々やその他全てが生きている事をひしひしと感じ、人間は自分たちのみでは存在できず、ものの命や助けを借りてこそ生き長らえる事ができる事を日々感謝するという事。
そして、人間のみならず、あらゆる生命体の、その“ものの気配”をいつも感じつつ生活しているという事。また、だからこそこの地から環境問題などに対して警鐘を鳴らしているという事。
山田無文老師や、平田精耕老師もこちらを訪れられた事。
志明院のある山全体から水が湧き出ているようなもので、この山すべてが鴨川の源流であり、青龍の頭にあたる地がここなのだという事。
短い時間に、様々なお話をお聞きし、やはり京都の奥深さを知るのにはここだと思える聖地なのでした。
いつものごとく、本堂、弘法大師も修行されたと伝わる岩間にある不動尊、眼力不動尊をお参りし、眼力不動尊近くの岩場から染み出る清水をいただきました。
我が父などは初めて参拝したのですが、「体の奥にまで清らかな空気が入って生まれ変わったように清々しい」と感嘆の声をあげていました。
また4月の大護摩會にて参拝させていただけますように……。