松島 瑞巌寺


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日本三景の一つ松島にある瑞巌寺は、奥州随一の禅寺で伊達家の菩提寺として知られる。
天長5年(828)、慈覚大師円仁によって開創され、当時は延福寺と呼ばれていた。現在の建物は、慶長14年(1609)、伊達政宗公が桃山様式の粋をつくし、5年の歳月をかけて完成させたものである。
訪れた日はあいにくの空模様であったが、本堂へと続く参道の両脇には杉木立が並び、静寂な雰囲気を醸し出している。
国宝の本堂は現在平成の大修理中で、残念ながら中の拝観はできない。



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この瑞巌寺を会場に、花園大学同窓会宮城支部の主催で僧侶を対象にした勉強会が開かれることになり、その講師として当研究所の能仁晃道が招かれた。能仁は昨年、瑞巌寺中興開山である雲居希膺禅師350年遠諱の記念として『訓注 雲居和尚語録』を上梓しており、今回の勉強会も雲居和尚についてである。略年譜をもとに地元ならではの話も入り興味深い内容となった。
来年はその雲居禅師も教えを乞うた虎哉宗乙禅師の400年遠諱に当たり、能仁の手による『訓注 虎哉和尚語録』(仙台覚範寺刊)が出版される。こうした訓注本の発行は、祖師方の恩に報いる重要な仕事といえよう。
翌日の天気は快晴。束の間だが松島湾の美しさを堪能できた。

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