水僊(水仙)


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この季節に咲く花で最も好きな花、水仙。今年も研究所横の花壇にたくさん花を咲かせています。
あの可憐で清楚な姿からは、日本人としてはどうも納得がいかない花言葉-うぬぼれ・我欲・自己愛・神秘-などにぎょっとしたものですが、ギリシア神話から来ていると言われると閉口。
ナルシストの語源にもなった美少年ナルキッソスのお話は御存知でしょうか(諸説あります)。
日がな水鏡に映る自分を見て過ごしていたナルキッソスですが、自分の美しさを鼻にかけ、言い寄ってくる相手を邪険に扱い恨みを買うなどしていました。
そんなある日、復習の女神が、ナルキッソスが自分しか愛せないよう呪いをかけ、彼は水鏡に写る自分に恋をしてしまったのです。もちろん、水面に写る自分に恋したところでその思いが遂げられるはずもありません。憔悴したナルキッソスはそのまま死んでしまいます。その後には水仙が咲いていたそうです。また、水面をのぞきこむようなナルキッソスの姿と水仙が似ているという事もあるようです。
そんなこんなで-自己愛-というような花言葉がついた水仙…。


日本では茶花としても愛でられ、茶室に、清々しく、小さいながらも凛とした空気をもたらしてくれます。そういえば、秋の茶花、ほととぎすも、日本ではあの斑点がほととぎすの胸あたりの模様と似ているからとつけられた名前ですが、どこかの国では、カエルの斑点と似ているからと、カエルの名前がつけられていました…。
お国によって色々あるものです。
さて、水仙を見ると思い出すのが、撮影の一環で、相国寺の有馬管長にお濃茶を練っていただいた際にお床に掛かっていた素晴らしいお軸です。以前こちらのブログにてご紹介しました。皆さんもご覧になってみてください。


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我が家にも飾っています。部屋に入るとふっと良い香りがして癒されます。
竹花入は、吉田佳道先生によるもので、何を生けても様になり、私のお気に入りです。