嵯峨野線がついに


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この研究所のある花園大学まで通い出して、何年になるだろうか。ちょっと指折り数えてみた。
途中、僧堂掛搭の間は抜いても、大学も花園大学だったので、四半世紀は越えたことになる。
その間、ずっと自坊からJR(当時は国鉄)で京都駅を経由し、嵯峨野線(当時は山陰本線)に乗り継いで通っていた。
大学生の頃の山陰線は電化されてもおらず、単線のローカル路線そのまんまで、ディーゼル機関車に客車が引っ張られていた。京都駅で座席に座って本でも読んでいると、とても静かに、いつのまにか動き出していた。客車は木造のイメージが残る車両で、通路の真ん中に柱が立っているなど、とてもノスタルジックだ。
それから10年近くして電化された。それでも単線の電車は、対向してくる特急電車などが遅れると、離合待ちのために、長く駅で停車し待たされた。そのころの二条駅は、当時日本最古とされる駅舎で、社寺風木造建築だった。平成8年に新駅舎にゆずってから今は、梅小路蒸気機関車館の史料館として移築し残されている。
平成8年から、線路が高架になりはしたし一部複線化され、新たに円町駅という駅ができて、通勤にはいくらか便利になったのだが、丹波口駅から二条駅までは現在もまだ単線といった状況であった。
そしてこの平成22年3月13日(土)にダイヤ改正され、京都駅から園部駅までが完全複線化運転されるとのこと。じつはそれに先立って、新しく敷設された線路の上を、既に電車は走っていることに先日気が付いたというわけである。
定年退職までに間に合うのだろうかと思っていたというのが本音だが、どうやら、この春から、また快適に通勤できそうだ。
あとは、どうか事故のないように運行して欲しいと望むところ。