京都市伏見区にある、謡曲「金札」ゆかりの地、金札宮。
750年の創建と伝わり、伏見で最も古い神社の1つです。
謡曲史跡保存会による説明板によると、
1200年前、山代国愛宕郡(現京都市)に遷都された桓武天皇は、伏見の里に神社建立のため、勅使を遣わされました。この時、天から金札が降り下り、取り上げて見ると「伊勢大神宮の流れを絶やさぬため、天津太玉神を祀るように」との御神託が、金文字で書かれていました。謡曲「金札」は、この金札の故事を語り、天津太玉神が金札と弓矢で君の代と国土を守護し、悪魔を降伏させ、もう弓矢の必要はなくなったと謡っています。
金札宮の御神体の金札と、祭神天津太玉神と天照大神の守護もあって、平安の都の平和は永く続きました。
とのこと。今はマンションや家々に囲まれつつひっそりとしていますが、平安の世を守った何とも有難い神社であったのです。
また、境内にあるクロガネモチの木は樹齢1000年を超えると言われ、京都市の天然記念物に指定されています。赤い実をつけたその堂々たるお姿は、まさに御神木。パワーに圧倒されました。