西村惠信所長と行く、”禅と文化”の旅

禅文化研究所では、皆様にお寺や禅に触れていただきたいと、毎年ツアーを計画しております。
今回からそのツアーは、西村惠信所長と一緒に、禅や文化に触れ、皆さんでご一緒にお勉強致しましょう!
というツアーとなりました。
当日の天気予報は雨!にも関わらず、さほど降られる事もなく、無事全行程を終えました。
くわしい行程はこちら

関牧翁前天龍寺管長筆_達磨図


等持院 -臨済宗天龍寺派-】
西村惠信所長による講演がありました。
第一回目の”禅と文化の旅”ということで、鎌倉五山京都五山・日本に禅宗を持ち帰った栄西禅師などの話にはじまり、各本山の歴史などを、歴史教科書や拝観案内などでは知り得ないおもしろエピソードを交えつつお話していただきました。
また、禅宗のお話のみならず、他宗派の仏教エピソードや、道元 親鸞
法然聖人なども登場。祖師方が中国へ行かれた際のエピソードまでお話いただき、学生時代の名物先生の授業を受けているかのような楽しい時間を過ごしました。

その後は自由に本堂やお庭を散策。お庭は天龍寺開山、夢窓国師作と伝えられています。また、足利家の菩提寺ですので、足利将軍15代までの木造があり、義政公が作られたという茶室、清漣亭も。これは普通の茶室ではない!見応えがありました。

 

講演中_等持院にて
等持院_庭

竜安寺 -臨済宗妙心寺派-】
言わずもがな・・・であります。竜安寺の石庭。
ただ!禅文化の旅で行くとここが違う!
一般拝観者は立ち入る事のできないお堂、龍図などをご覧になれます。
写真撮影は厳禁!なので画像はございませんが・・・。参加者だけの特権です!

円通寺 -臨済宗妙心寺派-】
比叡山借景の庭で有名なお寺。有名ですが観光客だらけではなく、穴場です。
研究所職員N.Kのかなりオススメお気に入りスポットです。 
あいにくの曇り空で、比叡のお山ははっきりとは見えず・・・。

ですが、それはまたそれ。晴れの日も曇りの日も全く違う景色で、素敵なのです。
参加された皆さん! またいつか再訪されてみてください。今回とは違う景色に出会えます。

この美しい借景の庭を保つには、ご住職の並ならぬ努力、活動があるのです。
日本が世界に誇るこのような風景を、後世に残すためにも、我々一人一人の意識が大事なのだと思います。
京都のような所に、あえて高いビルは存在しなくても良いのではないでしょうか・・・。

円通寺_比叡山借景の庭
 

高麗美術館
日本文化や思想は、中国や朝鮮からの影響を多大に受けています。
そういう事からも、今回は、あえて日本ではなく、お隣韓国の美について知っていただこうと選びました。
気品漂うこじんまりとした美術館。その中で美しい物に触れ、ゆったりとした気持ちになれました。

今回拝見させていただいたのは、『舎廊房サランバンという空間-朝鮮男性のすごした時間-』
サランバンというのは、朝鮮の儒教を重んじた家主、身分の高い男性の部屋の事です。
その部屋の再現もされており、その空間は、すっきり美しく無駄なものは無いけれど、1つ1つの調度品に、朝鮮の男性の意識を垣間見るようでした。
皆さんほとんどの人が初めてみる空間に、興味津々であったかと思います。

生前理事をされていた、司馬遼太郎先生の字
高麗美術館のお庭