元興寺 その1 -奈良-


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美しい鎌倉後期の如意輪観音を拝みに、元興寺へ。
現在は住宅街の中にひっそりと佇むこのお寺。蘇我馬子が飛鳥に建立した法興寺(現在の飛鳥寺)が前進で、平城遷都にともない移されてきたのだという。
奈良時代には、仏教の宗派の1つである三論宗や法相宗の道場として栄え、その伽藍も東大寺や興福寺にひけをとらないものであったという。
奈良というと、京都よりもさらに古い都であるという事からか、カラッとしたおおらかなあの空気が太古のロマンを感じさせるところがあり、当時の伽藍を想像しつつ歩みを進めるのも楽しいものである。

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国宝の極楽坊本堂。説明については下記をクリック。



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後ろにまわってみるとこのように、行基葺きの屋根瓦の美しさがきわだって見える。
この中の赤茶色の瓦が有名な飛鳥時代のもので、その他白や黒っぽいものは奈良時代のものだという。にわかに信じ難いような、嬉しいような……、しばし一人、奈良時代の人々も見上げたであろう瓦をみつめる。
明日へつづく