3月16日の消印にて当研究所に対し匿名の封書が寄せられ、当研究所が出版した『慈雲尊者提唱『金剛経』の真髄』（2023年11月発行）について、当該書籍25頁15行目に差別用語が見えるという抗議を受けました。これを受けて当研究所で当該書の全文を詳しく調べたところ、指摘された箇所以外にも116頁18行目、219頁11行目にも差別用語が載せられている事実が判明しました。
　出版に際して、出版を行なった当研究所のチェック体制が全く整っていなかったために引き起こされた結果であり、全ての責任は当研究所にあります。差別に苦しむ多くの方々に対し深くお詫び申し上げます。
　対応策として、当該書籍の残部はすべて廃棄し、販売したものについても早急に回収につとめ同じく処分いたします。
　理事長である私も含め、職員全員に人権意識が欠如していた事実は明らかであり、部落差別問題をはじめとするあらゆる人権問題に対する人権学習を実施し、今後このような過ちを二度と繰り返さないことをお誓いいたします。
　最後に今回の出版によって苦しみを受けられた皆さま方に重ねて心よりお詫び申し上げます。
 

令和6年4月4日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　公益財団法人 禅文化研究所

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　理事長　松竹 寛山