サンガセミナー②高台寺特別参拝【前半】
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10月27日(日)、高台寺(京都市東山区)にて、サンガセミナーを開催しました。
高台寺は豊臣秀吉の妻「ねね」が夫の秀吉の菩薩を弔うために創建したお寺です。
毎年サンガセミナーでは寺院拝観を実施しておりますが、2024年秋はねねが亡くなってから400年にあたり、今年はぜひ高台寺で!と遠忌を記念した拝観を企画させていただきました。
自分を慕う方とは分け隔てなく接してこられたねねの遠忌。ねねゆかりの境内や歴史をより近くで知っていただきたいという高台寺様のご厚意で、普段の拝観では決して入れない建造物や境内をたくさん案内していただきました。
座学では、季刊『禅文化』271号の高台寺特集でご執筆いただいた建築士の山田雅巳先生にご登壇いただき、1606年開創時の高台寺がどのようなものだったのか、また桃山様式の建築の特徴等について理解を深めていただきました。
創建当初は伏見城から移築された堂が建ち並ぶ絢爛豪華な寺内景観を誇っていた高台寺ですが、度重なる火災により寺内景観は大きく変わってしまいました。
高台寺では、創建時の寺内景観を復興するため、建築を中心に往時の姿に戻す整備計画を進めているとのことです。
客殿(小方丈)の再建については、当時の姿を文献などにより可能な限り推考していることや、伝統技法と現在の技術を取り入れた〝ハイブリット工法〟で建設が進められているというお話をしていただきました。
高台寺を元の姿に戻すことは、関係者やねね様にゆかりのある方々にとって長年の悲願であり、日本の文化を継承する中で、重要な役割を担っているのですね。[つづく]