梶谷宗忍/柳田聖山/辻村公一 著
A5判・258頁
ISBN978-4-480-32316-3 C1315
「四部録」は、その編集者も、その成立年代も不明であるが、古来もっとも平易な禅入門書として愛読された。第一部の三祖鑑智禅師の『信心銘』は、四言、百四十三句より成る長連の詩であって、至道、すなわち仏道の要処を格調高く歌い上げたものであり、中国禅宗初期のものである。第二部の『証道歌』は六祖の弟子の永嘉真覚大師の作と言われ、七言を主体とする長連の詩であって、『信心銘』が法理的であるに対して、自己の悟りの内容を情意的に歌ったものであり、その文章の気品と格調とは、禅文学中の傑作であり、後人によく引用される名吟が多々ある。第三部の『十牛図』は、楊岐五世の法孫に当る廓庵(梁山師遠)の作で、修行の楷梯を十段階に分け、牧童が牛を追う図に寄せて説明したものであり、禅修行者の指針となるものである。第四部の『坐禅儀』は、実際に坐禅する場合の坐相(坐り方)と心相(心構え)に就いてくわ精しく説明したもので、もっとも具体的な禅入門の書として親しまれる。
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