永源寺開山寂室元光禅師650年遠諱を記念して語録に、訓読、註記、意訳を付した。別巻では伝記史料として4編を訓註。
永源寺開山語録研究会
寂室禅師の語録完全訓註
本書は、永源寺開山寂室元光禅師(一二九〇~一三六七)の語録に、訓読、註記、意訳を付したものである。原文翻刻においては、俗字・異体字・通字なども採用し、訓読文・註記は新字体、通用字を用いた。冠註が施された元禄十年(一六九七)刊本、及び寛延四年(一七五一)刊本を参考に用い、底本(五山版)との異同を註記した。
禅師の偈賛は、古体が多いのが特徴で、字数は長短自由、仄字での押韻も多く、通韻を多用、また巧みに転韻される。整った近体に慣れる者には、やはり越格である。
別巻では、禅師の伝記史料として、『永源開山円応禅師紀年録』『近江州瑞石山永源禅寺開山勅諡円応禅師寂室和尚行状(冠註本「行状」)』『寂室和尚行状(類従本「行状」)』『瑞石歴代雑記抄』の四編を訓註し、また禅師生誕から三百年遠忌正当までの永源寺の歴史を編年体で記した『瑞石歴代雑記』も訓読で付した。
【ためし読み】はこちら