隠元禅師逸話選

INGEN
“インゲン豆”や“隠元橋”などの名前に由来する禅僧、隠元禅師。来朝によって、鎖国日本の仏教界に新たな息吹を吹き込み、江戸文化にまで影響を与えたその生涯と思想を、逸話形式でわかりやすく選集。
禅文化研究所編
B6判 224頁 1999.4 発行
ISBN978-4-88182-146-6 C0015

【もくじ】
はしがき
隠元禅師の主な伝記史料
参考図書
国師篇

一、青少年時代
少年時代/勉学に励め/宇宙の神秘を想う/結納金を旅費に父の行方を捜す/普陀山で茶頭となる/四年ぶりの帰郷/旅費を盗まれ普陀山行きを断念/四沙門果

二、出家と修行時代
母の死と黄檗山との因縁/ついに黄檗山で出家する/黄檗山復興のため勧募に奔走/諸方遍参の旅/密雲円悟に参見/大悟の瞬間/金粟山で名を知られる/狄秋庵で安居/黄檗山に戻り再び勧募/獅子巌住持/費隠通容に嗣法

三、古黄檗住山
古黄檗住山/山中に松を栽える/黄檗山の由来/伽藍の復興/黄檗での数年/福厳寺・龍泉寺住山/明朝滅ぶ/古黄檗再住と清初の争乱/明国滅亡を憂う/長崎三ケ寺/也嬾性圭、遭難

四、東渡と長崎在住
長崎からの招聘/隠元東渡/いくつかの東渡原因説/一、避乱帰化説/二、済洞僧諍説/三、他の諸説/長崎上陸/興福寺結制/長崎に降る雪/崇福寺結制

五、妙心寺招請運動
禿翁・龍渓、『隠元語録』に感銘/竺印、隠元のために奔走/江戸での竺印/龍華院建立のいきさつ/龍渓の動き/紫の唐人衣/妙心寺の反撥

六、普門寺住山/普門寺晋山/自由なき普門寺での日々/普門寺の唐人見物/黄檗僧への悪評/帰国の意志/待遇の改善/変らぬ帰国の意志/隠元、普門寺滞留を承諾/竺印、隠元から手を引く/江戸行き/将軍家綱との謁見/隠元、日本語を解す?/将軍家綱、隠元の高風を慕う/隠元、寺地を賜わる/禿翁、隠元から手を引く

七、黄檗山住山
黄檗山万福寺開創/勝性印のチーク材/本師費隠通容遷化/祝国開堂と堂宇造営/黄檗三壇戒会/放生の心/人を憐れみ、いたわる心/白鳩の給仕役/後水尾法皇との関係/さらに進む伽藍の整備/龍渓性潜の最期/遺嘱・規約を遺す/隠元の最期

付記一、隠元の念仏/付記二、隠元の伝来品/魚板/戒壇石/警策(香版)/付記三、隠元禅師略年譜/法孫篇/他人の母は、我が母なり別伝道経/血書『華厳経』惟一道実/黄檗一切経鉄眼道光/薬を売って悲願を達成了翁道覚/自分の絵を破って法を説く即非如一/種痘法を伝える独立性易/わが骨灰を水葬せよ大眉性善/講筵に伏見人形を並べる鳳潭僧濬/新田開拓に尽くす鉄牛動機/万人鍋の施粥千呆性〓/五百羅漢造立松雲元慶/美しい顔を焼いて出家了然元聡/金剛に金剛の病あり覚芝広本/煎茶道の祖、売茶翁月海元昭/天性の無頓着円通道成
在庫あり
1,980  (税込)
+
シェアする

関連書籍

JIKO
禅とは何か。何のために人は生きるのか。真の教育とは。現代を生きるすべての人々に、禅のこころを親切をつくして語りかける。

山田無文著
B6判 330頁 1982.1 発行
在庫あり
2,090  (税込)

TODOKU
"よりすぐり禅門逸話"

何度読んでも、やはり禅僧の逸話はおもしろい。禅僧たちがくりひろげる、奇想天外な行動や発言。ただの笑い話かと思えるが、ちょっと奧がありそうだ。
その奧を読み始めると、このシリーズのとりことなる。


禅文化研究所編
B6判並製/約336頁

在庫あり
1,980  (税込)

KOKORO
盛永宗興著
B6判/240頁 2003.10

子どもの内なる人間性を信じ、成長段階に即した教育のあるべき姿を示す老師からのメッセージ。「子育て」を通して自己を見つめ直す。1996年春秋社刊の再刊。
在庫あり
2,090  (税込)

RINZAI
「即今只今」に働き出る禅を説く山田無文老師50代の気力あふれる提唱。その過激なまでの舌鋒は、1100年の時空を超えて臨済禅師が現代に再来したかの感を抱かせるに充分な迫力がある。付索引。既刊の『臨済録』上・下を合冊再編成したもの。

山田無文著
A5判 496頁 2001.6.25 発行
在庫あり
4,950  (税込)