白隠禅師法語全集 第12冊 隻手音聲

KATATE
訳注 芳澤勝弘 四六判 400頁 2001.11.3 発行
ISBN978-4-88182-142-8 C0015
【残部僅少】

○隻手音聲
禅師が、六十三、四歳の頃に創始した公案「隻手の音声」について述べたもの。両手を相い合わせて打てば、パンという音がするが、ただ片手だけをあげたのでは、何の音もしない。その音を聞き届けよというものである。見性のための一手段として、これを勧め、無上の菩提を求め、衆生を利益し、仏国土を実現してゆくことを説くのである。後半では、当時、中国の仏寺が頽廃していることを聞き、その原因として禅浄双修をあげ、これを激しく批判している。
○三教一致の弁
三世古今をつらぬく根本真理は、至善である。禅でいう本有の自性、浄土でいう阿弥陀仏、老荘でいう虚無の大道、神道の高天原、これらはみな、根本においては同じことであると、三教の一致を説いている。
○宝鏡窟の記
南伊豆の海岸に阿弥陀窟という洞窟がある。普段は海水に没しているが、大潮の時には洞口があらわれる。その時に、洞内に入れば、闇の中から黄金の光が阿弥陀三尊の姿となって来迎するという。古くから伝わる霊迹の奇瑞を紹介し、如来の真の姿を見届けることが見性に他ならず、見性も来迎往生もその根本においては同じであるとする。
○兎専使稿
本書の読み方には諸説あったが、トセンシコウと読む。ある儒者に与えた書である。『三教一致の弁』と同じく、三教一致を述べるが、ここでは特に儒仏の一致を説く。一回見性をしなければ、儒教の極致を会得することはできないという。 

訳注 芳澤勝弘 四六判 400頁 2001.11.3 発行
ISBN978-4-88182-142-8 C0015
在庫切れ
2,750  (税込)
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