上田閑照・岡村美穂子
平成17年11月15日発売
B5判上製本 約170頁
ISBN978-4-88182-208-1 C0015
鈴木大拙博士没後40年。
大拙の81歳から96歳で亡くなるまでの15年間にわたって、秘書として大拙の仕事を扶けた岡村美穂子が、折々に撮った秘蔵スナップ写真を中心に集めた、初の大拙写真集。上田閑照による写真の点描著語と解説を付す。「寝て、起きて、食べ」ることが、平生底なのではない。それだけならば単なる日常である。大拙は「寝て、起きて、食べて、死ぬ」と言う。「寝て、起きて、食べて」、そして「死ぬときには死ぬ」。そのように生きる。生きているときに既に死んでいて、すなわち「我」を手放し放下して、「我」による囚われから開放されて自由に静かに、「寝て、起きて、食べて」、一挙手一投足なにをしても、なにをしなくても、そこには、「我なき」風貌がただよい、「我なき我」の相貌が表われる。(本文より)
【もくじ】
「眠る」(写真)
まえがき(岡村美穂子)
鈴木大拙-相貌と風貌-(上田閑照)
「共に」(写真)
「相貌と風貌」(写真)
点描
共に――世界における「共に」の人びと
共に――日本における「共に」の人びと
場所――エラノス会議・岡村家・松ケ岡文庫・インド旅行
写真解説(上田閑照)
あとがき(上田・岡村)
鈴木大拙略年譜