編注 芳澤勝弘・神野恭行
2005年9月1日発売
ISBN978-4-88182-201-2
本書は、仙台大雄山善応寺開山、大照智光禅師通玄法達和尚(1635~1704)の語録を訓注したもの。
禅師の300年遠諱記念として、善応寺より発行されたものを、発行人の許可を得て制作元である禅文化研究所より発売しています。
禅師は、その人となりきわめて実直で、修行ぶりは、弟子をして「水浄ければ魚棲まず」と言わせるほど厳格であった。若くして雲居希膺禅師から直接教えを受け、更に本師洞水東初の策発を受け、全国を行脚してひたすら修行に打ち込み、仙台藩第四代藩主伊達綱村公の帰依を受け、柏崎安国寺、照岡永安寺、大梅寺などを歴住し、正法山妙心寺第265世、仙台瑞巌寺第103世となった。
また、中国元代の中峰明本禅師を慕い、偈頌の随処に中峰和尚の「幻住」の思想が見られる。本書は、巻一(上堂、説禪、小参)、巻二(小佛事、下火、銘、賛)、巻三(詩偈)、巻四(詩偈、書問、祭文、疏、塔銘)からなり、特に書問・祭文からは、黄檗宗の禅僧との密接な関係がうかがえ、当時の禅僧の修行の様子を身近に感じることができる。
下巻巻末に語句索引付。
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