十牛図 -もうひとつの読み方

JYU
西村惠信(禅文化研究所長・花園大学名誉教授)著

平成20年6月25日発売
46判上製・320頁
ISBN978-4-88182-237-1 C0015


生き方のヒントに。
誰もが歩む人生行路の諸段階として「十牛図」を読む。
自分の人生と重ね合わせ、自己の課題として受け取りなおしてほしい。

 道を歩く歩き方には、必ずしも目的地へと急いで歩くことばかりではありません。特に『十牛図』の童子のように、家をさまよい出たものは、一歩一歩が真実を求めての足取りですから、決して最終目的があって、そこへ急ぐ歩みではありません。そこにこの、「さすらい歩き」の独特の意味があるわけです。
 特定の終着点というもののない「さすらい歩き」は、決して急がない、ということが特徴です。そういう意味では、一歩一歩が目的地であるということもできましょう。『臨済録』にいう、「途中に在って、家舎を離れず。家舎を離れて、途中に在らず」というような歩み方ですね。「行く先が わが家なりけり かたつむり」、というようなものです。(本文より)

*画・西村惠信
在庫あり
2,530  (税込)
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